企業が持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けてどのような取り組みを行っているのか、事例をいくつかのトピックに分けてご紹介します。これらの事例を通じて、ビジネスと社会貢献を両立させるヒントを見つけていただければ幸いです。
環境保護への取り組み
シャボン玉石けん:環境に優しい製品づくり
シャボン玉石けんは、環境負荷の少ない無添加石けんの製造・販売しています。石けんは自然由来の成分で作られており、使用後は微生物によって分解され、環境に還元される仕組みです。同社はこの特性を活かし、環境保護に貢献しています。
明治グループ:水資源の適正管理
明治グループは、国内外の事業所で取水・排水のデータを収集し、水使用量の削減や水質汚濁防止に努めています。独自の厳しい排水基準を設け、環境への影響を最小限に抑える取り組みを行っています。
教育支援と人材育成
リコー:インドでの教育支援プログラム
リコーは、セーブ・ザ・チルドレンと協働し、インドの学校にデジタル印刷機やプロジェクターを提供。教育環境の改善と子どもたちの学習意欲向上に貢献しています。
ベネッセコーポレーション:SDGs教育の推進
ベネッセコーポレーションは、幼児向けのSDGs教材の提供や、子どもたちが持続可能な社会について学ぶ機会を創出しています。次世代のリーダー育成に貢献しています。
ジェンダー平等と多様性推進
花王:女性活躍推進への取り組み
花王は、育児支援制度の確立や女性管理職の登用など、女性が働きやすい環境づくりを推進しています。その結果、国内外でジェンダー平等に関する高い評価を受けています。
エスビー食品:多様な人材の活用
エスビー食品は、「S&Bポジティブアクション」を制定し、女性の採用や管理職登用における数値目標を設定。定年退職者の再雇用制度を導入し、多様な人材の活躍を支援しています。
地域社会との連携
長野県松本市:食品ロス削減の「30・10運動」
長野県松本市では、宴会時の食べ残しを減らすため、「30・10(さんまるいちまる)運動」を展開。乾杯後の30分間とお開き前の10分間は席について料理を楽しむことで、食品ロスの削減に取り組んでいます。
フジクリエイティブセンター:地域密着型のSDGs活動
新潟県の広告代理店であるフジクリエイティブセンターは、地域のSDGs推進活動に積極的に参加しています。地元の中学校での総合学習支援や、地域イベントの企画・運営を通じて、地域社会の活性化に貢献しています。
食品ロス削減と環境保護
勤労食:食べられるスプーン「PACOON」の開発
勤労食は、環境負荷を減らすため、食べられるスプーン「PACOON」を開発しました。この取り組みにより、プラスチック廃棄物の削減と食の楽しさを提供しています。
これらの事例から、企業がSDGs達成に向けて多様な取り組みを行っていることがわかります。ビジネスと社会貢献を両立させるためには、自社の強みを活かし、社会や環境に配慮した活動を継続的に行うことが重要です。